「突然ですが、謝罪報告から入ります。今季初、久しぶりのお散歩会だと、意気揚々と釧路から向かい、集合場所に到着しました。そして準備をしていると・・・シールがない!ありえない!全くありえない!山スキーやるのにシールがないなんて、夏山を登るのに登山靴がないようなもの。1時間半かけてここまで来たのに、参加メンバーにご挨拶だけして、とぼとぼ帰るのか・・・と思っていたら、隊長がまさかの予備のシールをお持ちとのこと!ありがたくありがたくそれをお借りし、山に入らせていただきました。このような大失態、羅臼山岳会の一員としても非常に恥ずかしい。大御所の方がいらしたら、殴られているかも!怒りをこらえて貸していただいた隊長、本当にありがとうございます。やはり、定期的に山に入らなければ、体力だけでなく装備の感覚までも鈍ります。以後、十分に気をつけます。大反省!(今すぐ、車のトランクに予備のシールを常備してきました!) 私の情けない話はこのあたりで失礼させていただき、本題。 お散歩会としては初めて標茶の西別岳を狙う。3月末の交流山行の下見を兼ねての山行。メンバーは山スキー4名に、スノーシュー&ボードが1名。シールを忘れてバタバタしているやつがいたため、予定より5分遅れて8時5分にスタート。天候は、時折風があるものの、青空も見え、穏やか。ひたすら5キロの林道を歩く。若干登りだが、ほぼ平らなカラマツの林道、雪は固くしまってラッセルもなく歩きやすい。今季初の体を慣らすにはいい運動。やっぱり冬山はいい。気持ちいい。
1時間15分ほどであっという間に西別小屋に到着。早い。おかげで、小屋の前で30分ほど休息。しかし、この小屋、広くて綺麗ですばらしい。交流山行、皆様ぜひご参加くださり、この快適な小屋で宴を楽しみましょう!(「リスケ山」の由来も分かります!)
9時50分出発。基本的に夏山登山道を登る。夏山登山道では通称「がまん坂」をひたすら登る。リスケ山との分岐あたりで、急に風が強くなる。夏山はリスケ山まで登らずにトラバースする。登山道の通りトラバろうと思ったが、強風とガリ斜面で、アイゼンなしでは恐ろしい。落ちたらどこまでも落ちてしまう急斜面。結局、スノーシュー以外の4名はリスケ山まで登り、そこから尾根へと下った。
尾根は快適だが、天候はどんどん悪くなる。最低鞍部まではなんとか風も穏やかだったが、そこから山頂へはどんどん風が強くなる。横を見ると、交流山行で狙う摩周岳と摩周湖がきれいだが、あまりそちらを眺める余裕はない。顔がめちゃくちゃ痛い。ガリ斜面で、しかもスキーで、この強風の中をよく上がったと思う。11時45分頃登頂。強風のため、写真だけ撮ってすぐに下山。シールをはがす余裕もなく、そのまま尾根を下る。
30分後、リスケ山に再到着。そこでシールをはずし、滑降開始。しかし、そこからは風に加え雪も舞い始めた。樹林帯を抜けると、登りで苦しんだ「がまん坂」に到着。下りは「快適坂」と呼べるほど、ゲレンデのようなすばらしい斜面が広がっているが、斜面が硬くエッジがききにくく、恐る恐る滑り降りた。帰路と全くちがう斜面を滑り降りたやつが1名いた。
そのままあっという間に小屋到着。時刻は1時10分。40分ほど、そこで昼食&休憩。雪が舞っていたが、出発時にはやんだ。弟子屈町教育委員会主催の自然体験行事で、引率者(お散歩会のメンバーも!)と子どもたちがやってきた。6〜7キロの林道をソリをひいてやってきたという。なかなかたくましい子どもたちだ。
午後2時前に西別小屋出発。帰りはシールをとってスイスイ林道を戻る。中盤からはすっかり青空になっていた。石田さんと最近の羅臼事情をいろいろと話しながら帰ったので、帰りはさらにあっという間に感じた。そして午後3時10分、道道へ戻る。
久しぶりのお散歩会、やっぱり冬の山の中は最高だった。楽しい。癒される。私みたいな人間は、街中にずっといたら気が狂ってしまう。お散歩会の皆様、最近あまり顔を出せませんが、今後ともどうぞよろしくお願いします。(秦潤一郎)
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