山スキーお散歩会

2009.3.8 ルサのっこし〜トッカリムイ岳

天気
晴れ
参加者
佐々木泰幹、岩井直樹、武田清剛、朝日田、石田理一郎、サンディ
所要時間
6時間
ルート
7:20ルサ川〜9:20ルサのっこし〜11:00トッカリムイ岳〜12:30北浜岳〜13:30ルサ川

このところの週末になると天気が崩れるパターンは一回休みで今週も はまってしまいました、金曜日から土曜日にかけて木造の我家も難破船の様に軋む程の強烈な南風と雨が降りました。そのため相泊まで道路が雪崩の危険のため不通となり、Aプランの知床沼は中止、Bプランの本コースに変更となりました。お散歩の会三回目、冬山初心者の私(サンディの飼い主)としてはAプランは距離も長くアイゼン、ピッケル使用とあり少しほっとしましたが地図を見るとトッカリムイ〜北浜岳も等高線が込み稜線もやせていてちょっと怖そうです(実際怖かった)しかし昔アイヌの人々が通った、ルサ乗り越しそれも偽ではなく本乗り越しは行ってみたかったので楽しみです。
  予定通り七時に知床橋を出発、平坦なルサ川左岸を進んで行きます、雪面は予想通りガリガリ、スケートリンクみたいでツボ足の方が速そうです。相棒のサンディはいつもは私ひとりなのでお散歩会の時は大はしゃぎで無駄に走り回っています、姑息にリーダーを見分けてぴったり足下に張り付いて邪魔したり、えさをくれそうな人にまとわりついています(私は事は眼中に無い)。
しばらくして一度幅30cm長さ1mのスノーブリッジを渡渉、ずっこけて転びそうになりました(うろこ付きのテレマーク板でまだシールは未装着)。そして二股の斜面をアイゼン装着し登り、私の人生初のアイゼン登行は15mで終わりました、そのまま沢をつめてルサ乗り越しへ到着、根室海峡とオホーツク海の流氷が望めました、このままルシャ川沿いを下れば昔世話になったルシャの番屋まですぐに行けそうでした。そのまま一時斜里側に乗り越し、ルシャ川の源流となる沢をつめて行きます。
沢を詰めるとトッカリムイ頂上が見渡せる鞍部へそしてハイマツの樹林帯を抜けて頂上へ到着しました。風はまだ低気圧が抜けきっていないせいかやや強めですが、国後島、笠をかぶった東岳、オホーツク海が見渡せ、、羅臼側の海岸、北浜岳につながるやせ尾根は足下で高度感たっぷりです。プロのカメラマンの岩井さんが記念写真を撮ってくれました、私はコンデジしか持っていないのでなんて贅沢な事でしょう、写真が楽しみです。ここは知床半島の分水嶺が最も羅臼側に寄っている所でこれも私の人生初となりました。
高所恐怖症の私は引き返したかったのですが(一人なら絶対そうしてました)、みなさんスキーアイゼンを付けたままやせ尾根を降りて行きます、佐々木隊長に至ってはシール(本物のアザラシの皮でなんと自作)を外し稜線上をかっとんで行きます、私には違う生き物の様に見えました。なんとか滑落もせず何度か強風に煽られつつ無事北浜岳に到着、シール、アイゼンを外しさっそうと大滑降したのは私以外のメンバー、あのやせ尾根を戻る訳にも行かず、下を見るとゲレンデでもこんな急斜面滑った事ありません、しかもガリガリ、強風吹き荒み、目の前でつむじ風発生、私を包み込んで背中を押しました。足手まといになっているのは重々承知していましたが、ここで骨折すればなお迷惑になるので全て斜滑降とキックターンで鞍部まで下りました。
そのまま少し登り返して今度は優しい斜面を下ってルサ川左岸に合流、知床橋に戻ってきました、この行程でテレマークターンができたのはこの時だけでもっと練習しなければと反省しました、というわけで皆さんお疲れで様でした。(武田清剛)





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